レーシックの安全性と危険性?
視力回復手術レーシックには危険性があるのか、安全性はどうなのかはレーシックを受けようと考えている人にとっては大変重要な問題です。
視力回復手術レーシックの正式名称は「レーザー角膜屈折矯正手術」といい、「Laser-assisted in situ Keratomileusis(Keratos=「角膜」、Mileusis=「修正する」)」の略で、この頭文字を取ってLASIK(レーシック)と呼ばれています。
アメリカでも日本でもたくさんの有名人がレーシック手術を受けているので、危険性はほとんどないと考えられています。
レーシック手術を受けたアメリカの有名人と言えばゴルフの
タイガー・ウッズですが、彼はこのサイトhttp://www.lasik.com/tigerwoods.aspでレーシックについて語っています(英語のみ)。
視力回復手術レーシックは、マイクロケラトームという機械を用いて角膜の表面にフラップ(弁、ふた)を作り、近視、乱視、遠視の度数に応じて、角膜に高精度医療用エキシマ・レーザー照射し、角膜の形を変えることによって屈折率を変え、近視、乱
視、遠視を矯正するの手術です。メガネやコンタクトレンズにとって代わる視力
矯正法として近年大変注目を集めています。
レーシックに危険性があるのか、安全性は大丈夫なのかはメリットとデメリットをあげることで判断しましょう。
先ず、レーシックのメリットですが、以下のポイントがあげられます。
●視力の回復効果がとても高い
●手術時間が短時間(15分程度・片目)
●術中、術後の痛みがほとんどない
●術後、視力回復が早く、短期間で視力が安定
●早ければ手術翌日から通常生活可能
●軽度近視から強度近視(ケースに応じて)まで幅広く適応
●裸眼、すなわちメガネやコンタクトレンズなしで生活でき、それらを使用するわずらわしさから開放される
では、次にレーシックの危険性、デメリットについて見てみましょう。
●角膜をレーザーで削ってしまうので、レーシックを受けた後は、元の状態に戻すことができない
●完全に確立された治療法というわけではないので、今後の将来に対する不安や手術後の合併症が起こる可能性も否定できない
レーシックの種類
レーシックにはレーザー照射による分類とフラップの取り扱いによる分類の二種類の分類があります。
●フラップの取り扱いによる分類
@エピレーシック
エピケラトームという機材でフラップを作成し、エキシマレーザーを照射する方法
Aラセック、レーゼック
薬液で角膜の上皮の接着を弱くして、専用の器具で角膜上皮を剥離してフラップを作り、エキシマレーザーを照射する方法
BPRK
フラップを作成するのではなく、電動ブラシ、レーザー、エピトーム、薬液のどれかの方法によって角膜表面を除去しエキシマレーザーを照射する方法
●レーザー照射による分類
@ウェーブフロント・レーシック
波面(ウェーブフロント)で眼の歪み(収差)を精密に測定し、眼全体の収差を補正するようにエキシマレーザーを照射する方法
Aトポリンク・レーシック
角膜の形状を精密に測定し、角膜の形状を補正するようにエキシマレーザーを照射する方法
Bカスタムビュー・レーシック
AMO社のVISX Star S4以上のシステムを用いて、通常のメガネやコンタクトレンズを処方する検査手法よりも25倍の正確さで眼の形状を正確に計測し、一人ひとりの眼に合わせたオリジナルのエキシマレーザー照射プログラムを用いた方法。
イントラレーシックについて
イントラレーシックは、レーシック先進国であるアメリカにおいて、主流になってきているレーシックの方法の一つです。いままでのレーシックよりも安全性や確実性が高く、最新であり、かつ最先端の視力矯正手術です。
イントラレーシックは、フラップの作成方法が今までの方法と違っています。今までのレーシックで使っているマイクロケラトーム(電動メス)よりもはるかに滑らかに、正確な厚さで角膜を削ることができるようになりました。
マイクロケラトームを使ったときのフラップは薄さが160マイクロメートルまででしたが、イントラレーシックは100マイクロメートルまで薄くできるため、矯正できる度数が大きくなりました。イントラレーシックのフラップのエッジは直角で、マンホールのような形なので、ズレやシワが起こりにくく、とても安定したフラップになります。
イントラレーシックのメリットは以下の通りです。
●視界がクリアーになる
●フラップが精密でなめらかなために安定してる
●以前の方法より薄くまで削れるので、角膜が薄い人や強度近親に対応可能である
●コンピューター制御でイントラ・レーザーを動かすので、医師の技術にあまり左右されず、安全に高精度なフラップを作成することが可能
イントラレーシックのデメリットとしては、使用するイントラ・レーザーがまだまだ高価なため、治療費が割高になることぐらいです。しかし、日本でも、だんだんと導入されてきて、手術例もかなり増えてきています。
今までのレーシックとイントラレーシックを比較してみると、術後の視力回復はかなりイントラ・レーシックは高く、ドライアイの発生率は抑えられ、合併症のひとつであるハロの発生率も大幅に抑えられます。
クリニックによってレーシックの方法が違いますから、レーシック施術を行うクリニックを探し、その方法もしっかり調べましょう。
〔レーシックの危険性としては?〕
今、スポーツ選手や芸能人の中でも行う人が増えてきているレーシックですが、合併症などの問題が無いわけではありません。
レーシック自体失敗する例はほとんどありませんが、ドライアイになったり、ハロ・グレア現象で悩まれる方は*ハロ・グレア:
レーシックの合併症として最も多いものが、「ハロ」や「グレア」と呼ばれる症状 で、夜間や蛍光灯の下でまぶしく感じたり、光の周りがぼやけて見えたりすることがあります。この症状は合併症の中でも最も軽いもので、時間経過とともにほどんどの人は治ります。(術後の経過による個人差ですので基準を設けられません。)
*ドライアイ:
ハロ・グレアの次に起こりやすい症状としてドライアイです。レーシックによって角膜の神経を切断してしまうと、目の涙の循環が鈍り、ドライアイとなってしまう可能性があります。この時は、点眼薬などでドライアイの治療をする必要性があります。
*不正乱視
角膜にレーザーを当てる時に、角膜を不均一に削ってしまうと、まれに発生する可能性がありますが、発生しても時間経過とともに治る事が多いのですが、治らない場合もあるという事を知っておく必要があると思います。
*技術的なものとして:
フラップを作る時、戻す時に問題があって角膜表面にしわが出来たり、衛生上の問題で感染症にかかったりする事があるようです。しかしながら、感染症に関しては、ほとんど発生する可能性も少なく、むしろコンタクトレンズによる感染症の方が可能性としてはあると言えるようです。
また、レーシック手術の特徴から緑内障の原因(眼圧の上昇)や、角膜拡張症という症状が発生する可能性もあります。レーシックによる合併症の多くは再手術や、その他の治療によって殆どは回復させる事が出来ますが、合併症を防ぐためにも、慎重にクリニックを選ぶ事が大切です。